軽量素材が創り出す浮遊感:「Floating Box」

鄧旭昇によるオフィスデザインの新しい可能性

軽量素材を用いて空間を創り出すことで、視覚的な軽やかさと独特の浮遊感を生み出した「Floating Box」。鄧旭昇の手によるこのオフィスデザインは、伝統的なオフィス空間の概念を覆し、新たな働く場所の可能性を提示しています。

「Floating Box」は、50平方メートルの建材オフィスとして設計されました。元々の二重高の空間を利用し、上下のエリアを分割しています。鋼線素材を使って浮遊するホロー階段を支え、透明な想像線を描き出し、内部の秘密のオフィススペースと外部の顧客が歩く通路を定義しています。

このデザインのユニークな特性は、その軽量感と視覚的な透明性にあります。鋼線は鉄部品で作られたホロー階段を吊り下げ、黒ガラスで覆われた監督室を支え、空間内の軽量で浮遊する黒いボックスの概念を提示しています。同時に、オフィスのテレビ壁はコンクリートを素材として使用しています。

このデザインは、コンクリート、鉄部品、木材などのシンプルな素材だけを使用して制作されています。それぞれが空間内で独自の責任と個性を持ち、それぞれが一体となって独特の浮遊感を生み出しています。また、二階のオフィスエリアの設計では、鋼線と鉄を使って「ボックスを持ち上げる」概念を設計し、ガラスや鉄などの軽量素材と組み合わせて視覚的に軽い浮遊感を実現しています。

このプロジェクトのクライアントは、伝統的な鋼棒建設会社であり、鋼線のオーバーハング手法は空間内の線形の視覚効果をもたらすだけでなく、クライアント自身の業種とも対話しています。また、エントランスホールでは、天井に接続する大面積のコンクリートファサードをパーティションとして使用し、セメントの原色がシンプルで自然な純粋な感じを引き立てています。

このデザインは、A' Interior Space, Retail and Exhibition Design Award 2021でブロンズを受賞しています。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的および創造的なスキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: TENG-SYU TSENG
画像クレジット: Andy Chang
プロジェクトチームのメンバー: Teng-Syu Tseng Yee-Jing Wu
プロジェクト名: Floating Box
プロジェクトのクライアント: TENG-SYU TSENG


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